チベット・ネパールの旅(2004年4月~5月)

空港から市内に向かうバスの中からコレが見えたときは感動しました。おぉ、ついにチベットに来たんだ・・・。
20世紀半ばまでここは政治の中枢でした。中には絢爛豪華な仏像とか霊塔が沢山鎮座しています。チベットでは政治と宗教は一体です。
エレベータとかエスカレータとかといった無粋なものは存在しないので、頂上まで歩いて上がらないといけません。高度3800メートルということもあり、結構息が切れます。
ポタラ宮に向かって五体投地で祈る人々。五体とは身体の両手、両膝、額を意味し、これを地に付け、平伏して祈ります。
妙に人通りが多いのは、ポタラ宮を周るコルラの巡礼者が多いからだと思われます。時々見える、マニ車をくるくる廻しながら歩いている人がそうでしょう。本来これは経を読むのと同じ修行のはずですが、何だか楽しそうです。
ラサの中心にあるジョカン寺の前で、祈る人々。
ここでもチベタンは、当然のように五体投地で祈っていました。
ラサ郊外にあるセラ寺から見た山と空。
今さらながら思う。なんて青い空。

同じくセラ寺の一角から見上げた空。空の神殿というか、風の神殿というか、そんな言葉が似合いそうな風景だ。

セラ寺の一角に描かれていた壁画。仁王様?
チベットじゃあ自然がモノトーンなせいか、寺の中は極彩色。

セラ寺の一角に置かれていたマニ車。コイツは筒の表面にお経が彫られていて、廻す度にそのありがたいお経が読まれたことになるという、有難いアイテム。チベタンはコイツを「オム・マニ・ペメ・フム」と唱えながら廻す。
考えてみればこのページをご覧のあなたのPCの中では、既に写真のマニ車が電子的にハードディスクの中にプリントされていることになる(※原文2005年のまま)。手回しの何百倍って速さで思い切り廻ってることになる訳で、何かご利益がある・・・かも知れない。

ポタラ宮のてっぺんから見たラサ市街。山裾に緑がないのが標高が高い証拠。ちょっと上がれば標高4千メートル。雪が当然のように積もってる。
この標高だと高山病が心配になるが、某案内書に書いてあった(と記憶する)「チベットでは高山病にならないよう、過呼吸になるぐらい呼吸をするようにしよう」を実践したところ、本当に過呼吸になって大変な思いをした。

ラサからチベット第2の都市、シガツェに向けて移動する。
クルマから眺める高原の風景はただただ荒涼としている。そんな中をのんびりと草を喰むヤクの群れ。

走っても走っても続く荒涼とした風景。そのうち夕暮れ時になるが、高度が高くて空気が薄いせいか、それほど空は赤く染まらない。ただ蒼く、暗くなっていく中を、わがトヨタ・ランドクルーザは砂埃を巻き上げて走る走る。

翌日の宿のそばのバザール。火打ち道具らしきものを80元に値切って買う。コレを描いてる手元にソレはあるが、なんだかとても手垢のニオイがきつい。
さあ、高山病対策の水を大量に買い込んで、ネパールに向けて出発だ。

ティンリの街を出て30分ほど走ったところで出会ったチベタン美女。背中のかごには何か動物の毛皮が入っていた。こんなところでも(逆もまた真なり?)人々の普通の暮らしってやつが営まれていることに感動。笑顔がステキですね。

中尼公路タン・ラ峠(標高5050m)から見たヒマラヤ連峰と、それを背景にしたタルチョ群。
チベットでは峠には必ずといっていいほどこんな風にタルチョがはためいている。コイツは一枚一枚にお経が印刷されていて、これが風にたなびく度にありがたいお経が読まれたことになるという、大変有難いアイテム。さらには風に乗って、有難い仏様の教えが世界中に広まってゆくという効果もあると言うから恐るべし。
この風景を目の当たりにして僕もたまらずクルマから飛び出し、何事か叫びながら写真を撮る。だが辺りはすごい強風でオマケに思い切り寒く(多分零下5度ぐらい)、後から見たらVGAサイズで撮ってしまっていた(涙)。
しかしまあ、エライ所行ってきたんだなあと、自宅のPCで写真見ながら改めて思う。

ニャラムの街を過ぎると、高度が一気に下がって森林限界を超えるため、周囲の風景は一変する。山肌は緑で覆われ、空は曇りがちとなり、国境の町、樟木(ジャンム)じゃあ土砂降りの雷雨となる。
そんな中を僕たちを乗せたランクルは、ヒマラヤの雪解け水がその山脈自身に刻んだ深い谷を辿って、ネパールに向けて進んでいく。いずれこの流れが、ガンガとなってインドの地を流れるのだ。

ジャンムからネパール側国境の町、コダリに入った。イミグレで厳ついおっさんに入国スタンプを「がちゃん」と押してもらい、パスポートがまた賑やかになった。
イミグレのゲートを出ると、お決まりのように現れるヤミ両替商にかけあって、手持ちの中国元を500元ほど両替する。他に適当な両替屋が見当たらず、他の旅人もここで両替することになったオカゲで、当のオヤジはほくほく顔だ。
カトマンズはここからまだ遠いので、今日はコダリからバスで10分ほどのタトパニという温泉街で泊ることにした。因みに「タトパニ」とはネパール語で「熱い水」を意味するらしい。
宿は川べりの小さな部屋。屋根を叩く雨の音と、川を流れる水の音をBGMにしながら、見知らぬ土地での夜は更けてゆき、そのままずぶずぶと深い眠りに落ちてゆくのだ。

タトバニのバス停でバスを待っていたヒンドゥーの行者様。髭が見事だ。写真を撮っていいか尋ねたら、快くOKが出た。

バス停の近所で遊んでいた近所の少女。カワイイ。

タトバニ温泉からバスでカトマンズに向かう。途中軍人が乗り込んできてパスポートをチェックされて一旦バスを降ろされる。テロリスト対策だろうと思うが、小銃の銃口を向けられたときは怖かった。。。
道は至る所で土砂崩れを起こしており、堆積した土砂で斜めになっていて、反対側は切り立った崖。そんなところをバスは恐る恐る通り抜ける。
写真はそうこうしてたどり着いたカトマンズのスワヤンブナート寺院からみたカトマンズ市街。煙に霞んでいる。

カトマンズ市街にある小高い丘の上に立つ、スワヤンブナート寺院。麓から長い階段を登った上にある。ネパール最古の仏教寺院だが、チベット仏教の影響が随所に見られる。写真は中央にそびえ立つ仏塔(ストゥーパ)。

たなびくタルチョと、至る所に設置してあるマニ車はチベット仏教のしるし

カトマンズからバスで40分程度の場所にある、古都バクタプルに出かけた。木造Xレンガ造りの町並みは日本と似ているようで違っていて、何だか不思議な雰囲気。ナウシカの世界っぽい。

塔の上で休憩していると、子供たちが登ってきた。

広場にある五重の塔。この上で暫くボーッとして町並みを眺めていた。京都や奈良にもあるが、似ているようで似ていない、摩訶不思議な雰囲気を纏っている。

バクタブルから更にローカルバスに乗り、世界遺産チャングナラヤン寺院に着く。豪華絢爛さだけでなく、時の流れも感じさせる金色の装飾が美しい。

正面上の装飾のクローズアップ

正面横に鎮座する狛犬のような不思議な生き物の像

最近収穫が終わったのだろうか、通りでは皆さん総出で麦の脱穀をしている>
チャングナラヤン寺院は小高い丘の上にあるので、周囲にはこのような段々畑が続いている。日本の山村に良く似た風景だ。

バクダブルに戻ってきた。レンガ造りの町並みが夕陽に映えて美しい。

カトマンズで最後の夜を過ごした後、ここで朝食を食べ、空路帰国の途についた。さらばカトマンズ。>